大腿骨近位骨折

こんにちは!!

佐藤です|д゚)

今回は、高齢者の方に多い大腿骨近位骨折について書いていこうと思います。

大腿骨近位骨折は2種類あり、「大腿骨頸部骨折」と「大腿骨転子部骨折」に分かれます。大腿骨頸部骨折とは、大腿骨の股関節側に先端部分である、「骨頭」と言われる丸く膨らんでいる箇所の下に、くびれ様の「頸部」という場所での骨折になります。転子部骨折とは、頸部より股関節から離れているところの骨折で、くびれから更に隆起している部分が折れてしまうことを言います。頸部は、大腿骨の中で特に細くなっている部分ですので、折れやすい構造になっています。両方とも若い人での骨折は稀で、強いエネルギーが働くことで骨折になることがあります。骨粗鬆症」により骨密度が低下している高齢者の女性に多く起こりやすい骨折です。

股関節には、「関節包」という袋で包まれています。関節包の中で起きた骨折を「関節包内骨折関節包の外で起きた骨折を「関節包外骨折と言います。この2つの違いは、骨癒合の違いです。骨の表面には「骨膜」という、薄い膜で覆われています。その骨膜には「骨芽細胞」という、骨を作る作用のもつものがあるため、骨折や骨の成長の際には、この細胞が働きます。しかし、関節包で包まれている部分は骨膜が存在しません。なので、骨折が起きてしまっても新しい骨を作りずらく、骨癒合しずらいのです(;_;)頸部骨折は、関節包内骨折になりますので、骨癒合があまり期待できないので、重症化しやすいので外科手術を早期に行うことになります。軽いしりもち」をついただけでも、骨折につながる高齢者の近位端部骨折は、「まさか折れているなんて。。。」と考えてしまう方も多く、「しりもちをついてから、しばらく痛みが引かない」、「転んでから歩くのがつらい」、と時間が経ってから来院される方も多いです。骨折時、直後は非常に強い激痛があり、歩行は困難です。高齢者の方は「軽微なしりもちでも骨折しているかも??」と頭に入れておきましょう(*_*)若い人の骨折は、強いエネルギーがかからないと骨折になりずらいので、交通事故や転落事故などの骨折が多く、大腿骨の骨折だけでなく他の部位にも損傷が考えられます。

治療としては、保存療法でギプス固定の場合もありますが、基本的には、骨癒合を早くするために保存療法より外科手術を選択することが多いです。リハビリも早くに行えることや、早期社会復帰、固定期間を短くしたりとメリットがあるからです。保存療法で行う場合、固定期間中は、長い間ベットでの入院生活になりますので、長期臥床による、肺炎、認知症、褥瘡(床ずれ)などの恐れがあるため、なるべく早くに復帰できるように外科手術することが多いです。保存療法の場合、骨癒合が頸部骨折で約12週間程かかってしまい、さらには骨癒合があまり望めないのが現状です。。。転子部骨折は頸部ほどではないですが時間を要します。外科手術での固定では、約20~40日程で退院になる事が多いです!!先ほども書いたように、高齢者の長期臥床の危険性などを考えると外科手術を選択するのも納得いくかと思います。

股関節の可動域訓練、筋肉強化運動、歩行訓練などを経過を診ながら開始していきます。20~40日の入院でも、体力、筋力はケガ前に比べ、かなり落ちています。しかし、落ちてしまった体力、筋力を戻すには地道な努力が必要になります。

この骨折を予防するには日ごろから運動を行い、「筋肉」をつけておくこと( `ー´)ノ筋肉がないために、足が上がらず、つまずきやすくなる事が多くなります!!ウォーキングも1日の目安である、8000歩歩いたり、ジョギング、スクワットなどの筋トレを行い、筋肉をつけましょう!!食事も栄養バランスの良い食事を心がけましょう(^^)/特に、骨粗鬆症が原因での骨折が多いものなので、カルシウムビタミンDマグネシウムは多く摂るように意識しましょう!!

骨粗鬆症による原因が多い為、高齢者に多く診られると書きましたが、若い人たちでも骨粗鬆症を発症する方もいますし、栄養をしっかり摂れていない人でも骨折をする可能性は十分にあります。規則正しい生活、しっかりとした食事、適度な運動を心がけて生活をしていきましょう(^^)/

分からないこと、聞きたいことなどあればお気軽にスタッフにまで!!

 

関連記事

  1. シンスプリント

  2. 側弯症

  3. セロトニン分泌方法

  4. 疲労骨折2

  5. 腹筋の凝り

  6. この時期おススメです